慈悲の瞑想では体感と実践が大切
慈悲の瞑想のやり方にはいくつかありますね。
私としては、伝統のスタイルにこだわることなく、体感的に慈悲を感じられるようなやり方や自分に合ったやり方を行えばOKと思っています。
大事なことは「体感」です。
それと「実践」。
この2つ。
智慧と慈悲はどちらも欠かせない|瞑想と日常を整える大切な土台
慈悲を体感する
慈悲の意味を考えすぎるとできなくなりますので、シンプルに「やさしさ」「あたたかさ」が感じられればOKです。
シンプルに祈りでもOKですね。
そこから慈悲の心は感じられてくるようになると思います。
で、その心を元にして、日常の中でも慈悲の心で周りに向き合っていくと良いかと思います。
この積み重ねですね。
これを積み重ねて、習慣になるなればOKじゃないかと思います。
ブッダのことば「慈しみ」がわかったとき|自己観察と祈りで慈悲が育つまで
祈りの効果とは?心をきよめ、慈しみを育てる実践
やさしさやあたたかさとして感じられればよい
ちなみに、最初から慈悲を感じようとしなくてもOKです。
やさしい感じ、あたたかい感じ、ありがとうの感じ、ほっこりする感じがあれば、それで十分です。
「ほっこり」という感覚については、こちらも参考になります。
「ほっこり」は瞑想の効果を示す大事なサイン|善性・徳との関係も解説
慈悲の瞑想のやり方
で、慈悲の瞑想の仕方ですが、いくつかのやり方があります。おすすめしているのは次の3つになります。
体感(感覚)、イメージ、言葉を使うやり方ですね。
体感・感覚
体感・感覚を使ったやり方のポイント
- しあわせ、ありがとう、あたたかさ、ほっこりを感じる、全身に感じる
- ハートチャクラ(胸の真ん中)を感じる
- 何もしないでただいる(じわーっとしあわせや広がりを感じる)
イメージ
イメージを使ったやり方のポイント
- しあわせ、あたたかさを感じる人(家族、友人、尊敬してる人)、動物(ペット)を思い浮かべる、よろこんでいる姿を思い浮かべる
- 光をイメージする(感じる)、薄いピンクの光が胸の真ん中で感じる・広がる
- 天空から光が降り注ぐ、光にあふれている、キラキラとした粒子に包まれている
言葉
言葉を使ったやり方のポイント
- 「しあわせでありますように」などの文言を唱え続ける
感じにくいときはイメージや言葉を使ってよい
体感がすぐにはわからない方もいます。そういう場合は、無理に感覚だけでやろうとしなくても大丈夫です。
イメージを使ってもいいですし、言葉を使ってもいいです。
大切なのは、どの入口を使うかよりも、そこから少しでも慈悲の心(慈悲につらなるほっこり、やさしさ、ゆったり)が感じられてくることですね。
ですので、自分に合う入口を見つけていけばよいと思います。
動画説明
以上、説明した体感(感覚)、イメージ、言葉を使って、慈悲を感じるやり方を動画で説明しています。少し古い動画になりますが、ご覧ください。
メッター祈りの会の説明~慈しみの瞑想のやり方・効能
祈り・ハート瞑想・慈悲の瞑想のさまざまなやり方
慈悲の瞑想の具体例
慈悲の瞑想の要諦(ポイント)は上記の通りになります。
では、具体的にどうやるのかの具体例をご紹介いたします。
ちなみのこの説明は、パーリ仏典 長部経典 第十三 三明経などにあるやり方を下地にしています。
慈しみ(メッター)の瞑想・祈りのやり方
(1)慈悲を体感する
- まず自分へのしあわせ感、ありがとうの気持ちを感じます。
- 胸の真ん中(ハートチャクラ)に意識を向けるとあたたかく感じることが多くなります。
- しあわせ、あたたかさを感じる人、動物を思い浮かべてもいいです。
- どういったやり方でもいいので、しあわせ、あたたかさ、ほっこりを感じることができれば、しばらくそのままでい続けます。
(2)慈悲を広げる
- その気持ち(感覚)を全身に広げます。
- 周囲に少し広げてみます(広がっていきます)
- 四方八方(上、下、前、後、右、左)に広げます(広がっていきます)。
- 広げられる(広がる)ところまで広げます。
(3)慈悲の念を向ける
- そうして家族、友人、知人、仕事で縁のある人等々を感じます(祈ります)。
- 住んでる地域、市、県、日本全体、世界全体のしあわせを感じます(祈ります)
- その広がったままたたずみます(祈り続けます)。
(4)ポイント
- 「感覚」「感じ」で行っていきます。
- 「広げる」よりも自然に「広がる」という感じのほうがよりよくなります。
- 感覚、感じがわからない場合は、イメージを使っても構いません。
- あるいは、テーラワーダ仏教協会の「慈悲の瞑想」やキリスト教の「祈り」のやり方でもOKです。
慈悲は無理に広げるより自然に広がるほうがよい
慈悲の瞑想や祈りでは、頑張って慈悲を広げようとしなくてもOKです。
といいますか、頑張ったり、力んで、広げるのはよろしくありません。
慈悲(ほっこり、やわらかさ、あたたかさ、幸福感)を感じたなら、そのまま居つづけます。
で、その状態から、なんとなくできる感じで「広げる」ようにしていきます。
もっとも良いのは、自然に広がっていく感じですね。
意志で無理矢理に広げるのではなく、軽く広げる感じであるとか、あたたかさがにじむように広がる感じ、やわらかく満ちていく感じで行うとよいかと思います。
できるだけ自然に行う点は、瞑想実践と同じで、慈悲の瞑想でも大事なポイントになります。
慈悲の瞑想のコツと注意点
考えすぎず、感じることを大切にする
慈悲とは何か、これで合っているのか、ちゃんとできているのか。そうしたことを考えすぎますと、かえってギクシャクしてしまいます。
意味を詰めすぎるよりも、やさしさ、あたたかさ、しあわせ感、ありがとうの感じを大事にしていくのがおすすめです。
うまくやろうとしすぎない
瞑想全般にもいえることですが、うまくやろう、上手にやろう、深く感じようとしすぎると、これまたギクシャクしてきます。自然さも失われやすくなります。
慈悲の瞑想でも、無理にやさしい感情を作ろうとしなくて大丈夫です。少しでもやわらかい感じがあれば、そのままいつづけます。
苦手な相手に最初から向けなくてもよい
慈悲の瞑想というと、すぐに難しい相手にも向けなければならないと思う方もいますが、最初からそこまでしなくても大丈夫です。
苦手な方へ慈悲の念を送るのが難しい場合は、やらなくてOKです。
まずは、自分があたたかさを感じやすい対象、自分の心が閉じにくい対象から始めるほうがいいですね。
そうして慈悲の心が少しずつ育ってきたら、向けられる範囲を広げていきます。
体感がわからなくても焦らない
慈悲やほっこり、あたたかさ、やわらかさといったハートフルな体感がわかりやすい人もいれば、わかりにくい人もいます。
けれども、わからないからといっても、決して向いていないということはありません。
続けていくうちに、わかってくることが多々あります。
瞑想と同じで、慈悲の瞑す尾や祈りも、続けていく中で感じられるようになります。
イメージや言葉を使いながら、自分に合うやり方を見つけていけば大丈夫です。
慈悲の瞑想は日常実践にもつながる
慈悲の瞑想はおすすめです。
「いまここ」といった気づきの瞑想(マインドフルネス、観察瞑想)が大事なことは言うまでもありませんが、慈悲の瞑想(ハート瞑想)もおすすめです。すごい効果が出てきます。
慈悲による11の効果効能が驚異的!~パーリ仏典 増支部経典 十一集 第二臆念品 十六「慈」
慈悲の瞑想はテーラワーダ仏教協会の方法が有名かもしれません。
しかしこれ以外にも慈悲(ハート)の瞑想のやり方はあります。
たとえば上記で紹介したやり方です。
ハート(慈悲)を拡大していくやり方です。
このやり方は、パーリ仏典 長部経典 第十三 三明経などにもあります。「慈しみの心」を全方位に広げていくやり方ですね。
ちなみにこの方法は、後に密教にも取り入れられます。またキプロスの大ヒーラーだったダスカロスも似たような方法を行っています。
「慈しみの心」とは、ハート、感謝、しあわせ、思いやり、いたわりの心などですね。この心をつちかうのが慈悲の瞑想。で、瞑想では全方位・四方八方に広げていくのがおすすめです。
日常の向き合い方でも慈悲は育っていく
なお慈悲の瞑想は、座っているときだけの実践ではないんですね。
日常の中で、人にどう向き合うか、どういう言葉を使うか、どういう気持ちで接するか。こうしたことも慈悲の実践につながっていきます。
ちなみに、これらを示唆した実践が、4つの実践における「認知を善くすること・日々の生活における言動を適切にすること」と同じになってきます。
座って慈悲を感じ、日常でも実践していく。この積み重ねが、慈悲の心を育ててまいります。
まさに実践ですね!
ぜひぜひ取り入れることをおすすめいたします。
まとめ|自分に合ったやり方で続ける

慈悲の瞑想のやり方にはいくつかありますが、大事なのは、自分に合った入り方で慈悲(やさしさ、やわらかさ、ほっこり、あたたかさなど)を感じ、実践を重ねていくことですね。
体感、イメージ、言葉のどれから入ってもかまいません。やさしさ、あたたかさ、ありがとう、ほっこりといった感覚が少しでもあれば、そこから慈悲の心は育ってまいります。
また、無理に強く感じようとしたり、最初から難しい相手に向けたりしなくても大丈夫です。自然さを大切にしながら続けていくことが、むしろ近道になると思います。
慈悲の瞑想は、座っているときだけでなく、日常の向き合い方にもつながっていきます。自分に合ったやり方をしていると、育まれてくるようになります。
毎月1回、メッター祈りの会を行っています。会では皆さんと祈り・慈悲の瞑想を行っています。会の様子については、こちらにレポートがあります。

